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BLACK BOMBAIM/Titans

★★★★

類は友を呼ぶマッシヴ・ヘヴィ・サイケデリック

前作で「EARTHLESSへのポルトガルからの回答」って紹介したトリオによる新作は、そのEARTHLESSからのIsiah Michelを始め、思考(あるいは嗜好)を同じくするメンツが多数参加したテーゲーな内容。2×LP&デジタル配信で行われる全4トラック/65minのぐでんぐでん、いや失礼、ヘヴィ・ジャム。3人の「それ」から複数へと増加したインストゥルメンタルをじっくり味わうかのように染み広がる展開に、巻かれた聴神経は快楽の螺旋に酔うのです。

各トラック名はずばり、参加するプレイヤーのクレジットになっている!?肩凝りが治っちゃいそうな極圧Bassが冒頭ブリブリと展開するTr.1"A - Noel V. Harmonson, Adolfo Luxuria Canibal, Jorge Coelho, Shela"は、すかさずフィードバックノイズ混じりに咆哮するFUZZギターが絡んでぶっ飛ぶ。足元をガッチリと固めながら飛んでいく。そうして散散にのたうった末にいきなり飛び出すAdolfoさんの知性の欠片も感じられないvo.がまた高インパクトなのだね。70sプログレッシヴのかほりをふんだんに撒き散らすkeyフレーズを躍らせながら、それをかち割り前方へズンズンと突き進むマッシヴなriffが闊歩するTr.2"Tiago Jonatas, Guilherme Canhao"でガッツなポーズは必至。前作が好きな人はこれが一番イケるかも。続くTr.3"Steve Mackay, Isaiah Mitchell"では悠々とサキソフォンを燻らせて、「いかにもEARTHLESS!!!」なFUZZで発破、疾走するドラムまでもがEARTHLESSに似て聴こえてきちゃう。うねりの中随所で発破されるリフ/リズムの快に勝るものなどございませんラスト"Ghuna X, HHY, Tiago Pereira"では再びのオカルティックなkeyフレーズと儀式めいたドラムロールからのハリケーンFUZZでフィニート。

なんというか、人力グルーヴのタイトな「塊」感は前作が上。今作ではその剛性ガッチリなアンサンブルにprogやdoomの聖典ともいえる要素を放り込んで攪拌し、軽く宇宙的空間へ展開してみましたyoといった色の違いを感じた。どっちか選べと言われたら前を取るが、結局どっちも好きなのよねー。

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