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SEVEN THAT SPELLS/Superautobahn

★★★★

クロアチア発極楽逝き/規格外の爆音サイケデリアを打ち鳴らすSTSのニューアルバム!!!と言いつつ録音されたのは何時なのか!?アルバムタイトルの如く、まさしく溢れ出すことアンストッパブルな天才Niko Potocnjakの前に、アルバムリリースがまったく追いついておりません。

今作は14min+21min+21minの長尺3トラックが並ぶエレクトリック曼荼羅仕様。AMTの河端氏がギターで参加しているのもあって、形態としては"U"に近いか。だけどもその頃には無かった煌びやかで、アッパーなリフ/リズムが前面に反復して踊っております。そのオープナー"The Wall"は、同じくAcid Mother Templeの津山さんを思わせる読経めいたヴォーカルと合唱し、尋常でない熱量を無尽蔵に放射する。そのイカれた反復模様はさながら新世紀型クラウトロック。

続く"The Pyramid"へ至ってはサイケデリックな曼荼羅っぷりがさらにぐねんぐねんとうねり出し、時間感覚も捻くれよとばかりにギターが雄たけび吹き荒れる。さらに"The Colossus"へ至ってはブラスセクションの咆哮までもが加わって、もはや構築なのか溶解/瓦解なのか不明になるほどのカオスで世界を満たす。リズム/フレーズの反復とイキモノのように自在に沸き立つ轟音ギターが空間を溶かし、眩い白光を思わせる密度で充満するサマが素敵に過ぎる。日本へはたぶん来年ぐらいに行くぜぇ!という全く信の置けないNikoの言葉にちょびっとだけ期待しつつ、次なる動向を楽しみに待ちたいと思います。

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