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OCTOBER   /   NOVEMBER   /   DECEMBER

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SEVEN THAT SPELLS/Death And Resurrection Of Krautrock:AUM

★★★★

相変わらず尋常でないバイタリティでリリースを続けるクロアチアの天才/Niko Potknac率いるSTSの8thアルバム。エクスペリメンタルなクラウト・ロックあるいは天然色の爆音サイケを鳴らしてきたここ数作と比べると、本作では宇宙カラーとでも言うべく大深度のダークネスがググイと強まり、その濃密度のスペースから繰り出される触手の如き爆音因子にぐねぐねと翻弄される。クレジットを見やれば3ピース体制ながら、とてもそうとは思えん濃いぃサウンド。

まさかの徹底したワン・リフでラストまで押し切ってしまうオープナー"In"、かたや宇宙空間でハードロックと密教がメルトしたかのような"Aum"は17分間に及ぶ独創を鳴らし、続いてレーベルメイトでもあるNADJAを思わせる深淵へと誘うヘヴィ・アトモスフェア"Zero"へと雪崩れ込む。さらには「誰やねん!?」という突っ込み必至のデス声から幕開ける"Rock Ist Krieg"は、どこかネジの外れた感のする爆音マスロックを撒き散らし、その撒き散らされた断片を攪拌するかの如きラスト"Out"のオリエンタル・サイケデリアへと帰結する。

このバンド、爆音の煙り方がzOoOoOmのライブでのそれと同んなじでほんまに好きなの。たぶん自分が最も好きな音の形態。zOoOoOmが完全に音沙汰なしになってしまっている現在、とりあえずどんどんリリースしまくってボクの心を癒してほしいのね。

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