UKノッティンガム発のサイケデリック・シューゲイザー
「シューゲイザー」と一口に言いはすれ、こちら最近話題のTHE PAINS OF BEING PURE AT HEARTのような眩いセンチメタルを撒き散らすギター・ドライブ型ではありませず、言うなれば同郷SIX BY SEVENの如きサイケデリックな浮遊感や轟音ギターの酩酊に彩られたサウンドを展開する。
アトモスフェリックな"Introduction"に導かれ、クラウトロックにも通じるミニマルなリズムを眼下に見やり、明滅する様々なパルス/織り重ねられるレイヤーを携えた翼機が飛び立つ"We Go All Night"
フワリ浮き上がった肉体は、そのまま墜ちることなく極上の宇宙遊泳へ。漆黒のスペースに揺蕩たう陶酔と、イカズチの如く轟くラウド・ギターの巨大な昂揚感。骨太なグルーヴを描くベースラインには90年代初頭のUKの香りが色濃く漂う。そして、INTERPOLのようなダンディズムに徹するのかと思いきや、意外やエモーショナルなスパークで魅せるヴォーカルもGOOD。
影響を受けたバンドとしてSPIRITUALIZEDやSLOWDIVE、THE VERVEといった名前が並んでいるとおり、ある意味この系統の純血種。この透き通った「ダークな」昂揚感は、アメリカのバンドには出せない独特の純度に満ちている。
Listen, Buy