NY発ハード・コアトリオによる2nd。
激情のギター、鮮烈なドラムの閃き、圧倒的な情感で空間に雪崩れ込むベースとが混和。熱い音の濁流となって聴き手の感情を鮮やかに焼き、烈しく焦がしていく。
緊迫したテンションを突き崩す変拍子、亀裂から迸るピュアなエモーション。高い緊張下で放たれるアンサンブルは、その激しさの中に凛として硬質な叙情を散りばめている。深い夜の底に沈みこむようなリリシズムと、ヒリヒリとした激情の交錯。電撃が走るようようなインストには同じくNYのトリオ/Coptic Lightを、叩きつけられる生身のエモーションには最初期のTODを思わせる瞬間も。
「JAZZとハード・コアの融合」が代名詞的に語られるバンドだが、それはむしろテクニカルな側面よりも、夜の透き通った叙情を描くフレージングにこそ見出せる。激情と焦燥と怒りとが目まぐるしく錯綜し、悪くない感傷が一陣の風となって吹き抜ける。一瞬間後には跡形も残さず砕け散っていそうな、危うすぎるバランス感覚が強烈な印象を残す傑作。08年のJapan
Tourを最後に解散、との話だったが、撤回されたとの情報も有り。
http://www.myspace.com/offminor