GO-NEKO!/Una Especie de Mutante

★★★★

愛くるしい変体SPACE ROCKを繰り広げるアルゼンチンの5人によるデビュー盤。SPACE ROCKと言いつつも、SPACEMEN 3直系!な酩酊しきりのガレージロックとは異なりまして、こちらはカラフル、ネジれてPOPなキャッチーさがとにかく魅力的。オタク的な音作りながら、それがお外にもバッチリ訴求しちゃう理想のサウンド。ヌケているが、一瞬たりともハズれません。

シンプルだがもんの凄くツボを心得たリフ/メロが、幸福の通奏低音として機能。ぐぅるぐると健やかにアタマを攪拌する基本のグルーヴに乗せまして、サンプリングや電子音、意味不明なエフェクトや雄叫びが煽情的に配置され、楽曲をムクムクグングンに盛り立てアゲル。変態変態変態ィイー!というほど変態ではないが、明らかに非凡なセンスを感じさせるPsych-pop。オープニングの"Go-Kraut"から離陸し滑空する酩酊サウンドは、結局オワリまで失墜せずに高いたかーい昂揚空間を侵し続けるのでありました。

EVANGELICALSあたりとも同類項な空気だけでも存分にヤヴァイのだが、同時にこのバンド、随所でDOVES近辺のUKロック好きをも確実に唸らせるダーク・メランコリーなフックを随所で光らせちゃうからもうたまらん。結果、琴線も本能も意表も同時に突きながら、確実に巨大なカタルシスの天上へと昇華させる楽曲が生まれるわけですな。ヴォーカル・レスを意識させない表情豊かな楽曲群/パーフェクトな繋ぎの展開にわたしゃメロメロです。

http://www.myspace.com/goneko