GLUECIFER/Automatic Thrill

★★★★

90s末〜00年代初頭、HELLACOPTERSと並び北欧ロックシーンを盛り立てたノルウェー産バンドによる05年作。バンド史上最も高いセールスを記録したこの5thアルバムを最後にバンドは解散している。

辿れば根っこにBrian Jonestown Massacreの姿も感じられるガレージィなロケンロー。つまりはBRMCや、同じく北欧のSINGAPORE SLINGあたりとも共通項の多い音。なんだけどもこちらはドラッギィな酩酊感よりも、なんせ歯切れのよいハードロッキンなニュアンスが強い。もっと言えばより「モダン」な空気(と言っても当時のだが)を感じるサウンドで、そういう意味ではアレコレとアイデアを広げすぎる前のDANDY WARHOLSに近いのかしらん。

背筋を快感の予兆が這い上がるオープニングのイントロから然り、ロック本来の荒さ/粗さをうまくフックに仕掛けたポップでキャッチーな楽曲がズラリと並ぶ。物凄くユニークなわけではないが、抜群のツカミ効果を持ったリフ回し/アレンジが単純にカッコ良く、売れ線だとかイマっぽいねといった斜めから目線をもってしても十二分な興奮作用をもたらすんじゃないだろか。

http://www.myspace.com/gluecifer