BLACK ELK/Always A Six, Never A Nine

★★★★

真性のキ印っぷりも存分なノイズ・ロックでわめき立つ、オレゴン州ポートランドの4人組による08年作2nd。Jesus LizardやUnsaneが引き合いに出されてるのも眼にするが、あまりお近づきになりたくない(なれない)ダーティーで危ない崩れっぷりモロ出しの爆音と、そのダメっぷりをデカダンス的に魅せちゃうスマートな構築センスを併せ持つ。

ズリズリゴリッゴリと引き摺られる反復のベースを源動に、PIXIESのブラック・フランシスも真っ青!な酩酊気味のシャウトが全体を発破し、吹き上げ、引っ掻き回す。基本的にこの目の据わった感じの危ないヴォーカルが全体のイロを規定してるんだが、そのラリったアジテーションへと完璧に呼応するギター・リフ/リズム、これがやたらにキマっておってカッコ良い。ドゥーミィな捻転あり轟音ノイズありスラッシィな爆走感あり艶めくメロディック・フレーズありで要所を打ち分ける合奏が、囁きから絶叫の間をクソ喧しく行き来するヴォーカルの指揮の下、バキッ!ガキッ!ガシッ!と叩きつけられかき鳴らされるサマに燃える。ICARUS LINEにも似てるなこのイロめき立つ狂騒感は。ってなわけで個人的にはかなり好きなタイプの音でした。

http://www.myspace.com/blackelk