TRAP THEM/Sleepwell Deconstructor

★★★★

間もなく新譜もリリースされる、USの爆裂腸捻転メタルバンドによるデビュー盤。ブッ飛ばされ、飛んでる間に剛腕にて渾身、殴りつけられるよな体感的爆音がとってもCOOL!一瞬で体液が沸騰、天が堕ち地が捲くれ立つ、上腕二頭筋に浮かぶは青筋、飛び交うつばき、はしる激震、脳幹に亀裂、空間が曲がる、ナンダロウコレハ凄まじ過ぎてワケが解らないが既にどうでもいい。

全12曲から構成される怒涛の21分間激場。荒れ狂う音像はひたすらただ一点、衝動という刺客に差し向けられ召し上げられる。猛然の圧力ビートに大地が爆炎し続ける初日から、ドッドド弩鳴り立つ爆音フィードバックノイズの絶叫を召喚いたします2日目、高速インスト歪む軌条を奔る暴走ヴォーカルはや脱線ギリギリ3日目4日目変態プログレッシヴリフ挿し込みでアクメる5日目で自失しメーター振り切れアンプを全壊放擲絶叫6日目ついに暴動発生7日目を経て手ずから壊滅させた荒野で泣き叫ぶ滅茶苦茶な8日目で開き直ったかその後はモハヤ何モ求メナイ疾風裂傷の1分間激情を連続して叩きつける4日間で一抹のフィードバックノイズと共に忽然と消滅し終幕。相対する障壁を悉く粉砕する特攻にただただ呑まれる。衝動的爆音による圧倒的な完全勝利。

Seizures In Barren Praise

★★★★

激震によりメロディ壊滅!?先に1stをレビューした米国発EXTREME METALバンドによる2ndは、全方位的爆音が満場一致する特濃密度の震撼SHOW。

グッチャリとしてモノクロームなジャケットがサウンドも示唆する本作。冒頭から危なすぎる眼つきのヴォーカル/ギターがウロつき、蛮族の唱和にも聴こえるドラムが跳び撥ねる"Fucking Viva"のミッドテンポで野太く扇動、続く3トラックでは猛り狂い激走する音像がメロディを完全に制圧し、強烈な破壊衝動を内々に降り積もらせていく。それらを燃料に/フィードバックノイズを導火線に、眼前に火花飛び散る音塊が炸裂するTr.5"Guignol Serene"、加えてMESHUGGAHばりのカオスなイントロ打ち乱るるTr.6"Flesh And Below"へと連鎖、そっから冒頭へ還るかのようにミッドテンポのリズム片がバッキバキと叩き込まれるTr.7を挟み、鼓膜を破らん!と叫びまくり暴れまくるヴォーカルと、勢い、勢い、勢いとキレたリズムで攻めまくる楽曲を2発撃ち放し、おそらく今作中で最も情動に塗れたミドルテンポの"Mission Convincers"にて幕を引く。

キャッチーかどうかで言えば、多分に非キャッチー。暴力的な衝動が全面カオス然として乱舞する。本来であれば分厚いギターの壁に様々な情感を塗り込めていくKurt Ballouのエンジニアさえも、本作においてはその全力を楽曲が放つ尋常でない殺傷性の表現に捧げているようにも聴こえる。なんだかよく判らないが、前作以上に全身をタコ殴りされたよな衝撃が走ったのでした。

Darker Handcraft

★★★★

バンド史上最高作!?との呼び声も脳内で高らかに鳴り渡る米国発クラストコア、3作目。Kurt Ballow(CONVERGE)とタッグ組み、デビュー初日から壊滅的爆走を続けるその作風は、ココで一つの到達点を見せておる。

モロクソに直線的でありながら、ぶつかる傍から逆巻く波濤のようなグルーヴをひねり出す爆裂音。開始直後から正しく全力でサ・ク・レ・ツする音塊の圧力/速度/キレっぷりが半端なく、全身を痺れるような興奮が走る。そのヘヴィネスと突進力をこれでもか!と叩きつけ、その破壊的な直進作用の渦中にどーしようもなく切迫したメロディが滲む、二重の意味での殺傷音。スーサイド・アタックのような序章から、壊滅した原野で絶望的感傷を彷徨わせる終章まで、その激情型サウンドがこれまでになく完成された「型」を感じさせる一枚。ちなみにアートワークはSUNN O)))なんかも手掛けるJustin Bartlettが担当。ブックレットは全頁黒一色で、ラストに「where there is no light, there is chaos」と記されてオリマス。完璧!

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