90年代初頭を中心に活動していた英国Bristolのシューゲイズ・バンド。本作は実に15年ぶりにリリースされた2ndアルバム。結論を先に書いとくと、ガツンと持っていかれる楽曲と、ただのBGMとして聴き流してしまう楽曲が半々にある。
男女混成ヴォーカルが浮遊するドリーミーなシューゲイズ、、、と言うだけで誰もが想像出来てしまいそうなお馴染みのゲイザー・スタイル。これまで何度も言うように「マイブラ直系」とか「甘美な」「天上の」「浮遊感」といった形容詞は、シューゲイズのジャンルにおいては個人的には鬼門。嫌いではないが、なんか物足りんのだよねー。
だけれども今作、色んなトコロでこちらを鷲掴む「ウネリ」の音が混じってくるのがキモチイイ。Tr.1"Voice
Of The Sea"でのドギツイ電子音、Tr.5"Hate You When You Smile"でのやけにアグレッシヴなノイジー・ギター等々が、楽曲の骨格にダイナミックな躍動感をガツンと入れ込み上昇気流への移入を助ける。
のっけから逆巻く豪快なファズ・スパイラルが、明確な道筋によって極相へと連れて行く"Stars
In The Sky"は、CLEARLAKEの"Winterlight"にも似て聴こえる昇竜系のナンバーで、個人的にはこれがベストトラック。ただ結論としては先に書いたとおり、トータルで見るともう一押し欲しい！という感じ。
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