SAD BREAKFAST/S.T

★★★★

先のBLACK BOMBAIMが「EARTHLESSへのポルトガルからの回答」であるならば、こちらは「PELICANへのメヒコからの回答」になるかしらん。

MEXICO CITYの3ピース、Sad Breakfastの3rdアルバム。岩をも穿つインストゥルメンタル・メタリカル。ミキサーにMatt Bayles(ISIS、MASTODON、RUSSIAN CIRCLES)を迎えての全7トラック。どこか有機的な大らかさを感じる轟音が刻み込まれるオープナー"Atahualpa Yuyeti"はまさしくPELICAN。続く"Antlia"ではややインディーズ・テイストの軽やかな音が上空を旋回し、あるいは"Camaleon & Andromeda"ではクセのない素直な叙情系ポストロックを鳴らしたりと、まだトータルで完成しきっていない部分も感じるが、端々でかき鳴らされ、雪崩れ落ちてくる轟音リフの膂力には、ホンモノの興奮が宿っている。まだまだこれからが楽しみな、そんな若手の一つ。

http://www.myspace.com/sadbreakfast