NOUGHT/S.T

★★★☆

英国ロンドンのバンドによる1st。こちらでレビューを見て購入。ギター/ベース/ドラムに加え、種々の管楽・弦楽・打楽器その他をぶち込んだ11人編成。事前にはその所帯構成からEfterklangみたいなサウンドを想像したが、全然違った。いっせーのでで「ドーン!」と来る厚い音のカタマリ。疾走するポストロック的アプローチのインストから、先のブラスセクションが一挙に咆哮上げてやって来る。

さながら管弦の 滝に飛び込む Detwiijeといったところか。鈍色を放ち繋がれるマイナー・コードのギター・リフ/曇天下を行進するリズム隊がスムーズに道を切り拓き、流れ出す暗い情感の奔流を迫り上がる轟音ギターが呑んでいく。このバンドはさらにそこへ解放的なブラスが切り込む。分厚くヌケの良い生音が一気に交わり、曇天の切れ間へとツイストしながらぶっ飛んでいく。つまりは、爽快。巻きアガル上昇気流がなんともかんともキモチイイ。

無駄にタメ込まない展開と、爆発時の半ば奇天烈な音の合わせ具合が一種独特の世界を創ってる。今作のリリースは00年。現況不明ながら、面白いバンドだと思います。

http://www.myspace.com/nought