GOSPEL/The Moon Is A Dead World

★★★★☆

N.Y発の4人組による1st。知性と衝動が調和したプログレ/カオティック・ハードコア!熱いぜそして鋭利に突き刺さる音に凄まじく昂ぶる。複雑な拍子立てでたたみ掛ける激情と、その核心をエモーショナルな轟音/メロディックなフレーズで彩るセンスが同居。急速に組み上げられ一瞬で瓦解する楽曲中に、紛うことなきドラマを何度も見出せる。ダークな昂揚で満ち干きするKeyや、扇情的なギター・フレーズで空間を拡張しつつ、激烈なリズム主体のアンサンブルでたたみ!掛ける!!

炸裂の衝撃と、熱病に浮かされたような浮遊感がウネリを成して渾然化。絶叫するヴォーカルや転げ回る音塊が生み出すカオスを、ドライブ感抜群のベースや幻惑的なキーボードが昇華させる。ヒリつく激情に焦燥し、怪しく揺れる気配に幻惑されるまま劇的な転換に昂ぶりが止まらない。もろMars Voltaなリズムの錯乱からスタートする"A Golden Dawn"がハイライト。10分近くに渡って弛緩を見せず、こうもアグレッシヴかつ柔軟な展開を叩きつけられるものか!と悶絶昏倒。中近東寄りの旋律を軸に、幻想的な轟音を敷き延べていく"Opium"も素晴らしい。プロデュースを手掛けるのはConvergeのギタリスト/Kurt Ballou。最初期のTrail Of Deadを洗練したようなサウンドは、最強。

http://www.myspace.com/gospel