CRAWL BACK IN/Hang All Hope From The Nearest Tree

★★★★

スウェーデン産ポストメタル、全3トラック/21分から成るデビューEP(MyspaceからFREEでダウンロード出来る)。NEUROSISのナンバーからバンド名をとったと思しきそのサウンドは、界隈の好きモノをもれなく唸らせ、充足の溜息を吐かせるに十二分な轟音の魅力に充ちている。

叙情中枢を一撃で陥落させるPELICANライクな高域ギターが踊る"Take Your Vulgar Looks And Dangle"は、やがて垂れ込める黒雲めいたヘヴィネスの傘下、狂ったように激しくドラマティックな展開へと流れていく。野獣めいて咆哮するヴォーカルと、爬虫類じみた絶叫を噛ます対の歌声がクロスする音景が放つ、チェコの怪物/LVMENをもイメージさせる劇烈な昂揚感に思わず恍惚。続く"A Heart The Size Of A Family Tomb"も全く同様のスケール/展開で魅せ切る。10分超のラスト"Amid Laughter Let Us Perish"ではややアンビエント寄りに流れるため先ほどのようなインパクトこそ薄れるが、それでもその長尺のもと、様々な情感が入り雑じった広大な景色をしっかりと描き切る力量がハッキリと感じ取れる。延びた長さをどう調理してくるか、といったことを含め、続くフルアルバムにもかなり期待が持てます。

http://www.myspace.com/happyalltohell