BRONTIDE/Sans Souci

UKの3ピースによるデビュー盤

初期BATTLESを思わせる張り詰めたフレーズと、轟音ポストロックの様式美、さらには一瞬で喉笛を掻っ切る獣性のメタリックフレーズ等が複雑に掛け合わされた、かなりの才能を感じる一枚。

アルバムの幕を切って落とす"Matador"
リリカルに、鋭い残像を刻むパルスが錯綜し、変拍子の導火線を辿って轟音が炸裂する、、、こうやって言葉にして書くと、音の要素としてはASIWYFAと同じようにも見えるんだけど、実際にもたらされる感触は随分と異なる。前者が（そのシリアスなメッセージ性は別として）音楽的には宇宙的スケールの賑やかさを発散するそれだとすれば、このBRONTIDEの楽曲はあくまでストイックに、静的でクールな情感や凛としてタイトな雰囲気を醸し出す。冷たい攻撃性の中に宿る獰猛な静謐。このそこはかとなく不穏で、鋭い音と音の隙間から迸るアーティスティックな攻撃性は、SHELLACなんかにも通じるか。なかなかに雰囲気のある、カッケー音を鳴らすバンド！

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