ASSEMBLE HEAD IN SUNBURST SOUND/Ekranoplan

★★★☆

米国加州のトリオによる2nd。同じくベイエリアを拠点に活動するComets On Fireとも同列で名が上がる、土埃に塗れたキナ臭いハードロックを展開。

もったいぶらず、冒頭から一気にドンっ!まさしく"70sロック"な骨太リフを叩きつけ、激しく歪んだ爆音にてハードにドライヴ。野太いギターの咆哮に、揺れる鍵盤音、強引なディストーションによる攪拌、がなるヴォーカル、分厚いリズム、ワウ!ワウ!ワウ!ってな具合。一瞬後には何するかワカランComets On Fireと比べると、しかしこのバンドはかなりの良い子ちゃん。音の表層は同じでも、この手のジャンルに付き物の胡散くさーい駄目人間っぷり(笑)が、根本の部分に無い感じ。

強いて言うなら「こういう音が好きで演ってる」と。だからなのか、トータル38分間に渡って無駄が無く、音作りや展開ともども痒い所に手が届くような出来の良さがある。もうリフとかめっちゃ格好良いし、ベースラインの嬲るようなアジテーションにも興奮する。ディストーション/ファズに埋もれる爆音パート、テルミン/オルガン/ヴァイヴが揺れる西海岸サイケな陶酔パートの使い分けにも、何だか優等生的な上手さを感じる。それが、イイ。

あと、個人的にポイント高かったのが、随所で90s前期のUKロック然とした気配を感じるところ。まぁ具体的に言うとRideなんだけど。ハッタリを効かせた轟音の影に見え隠れるナイーヴさ。たまらん。Tr.7の"D Brown"なんて、もう聴いた瞬間"Leave Them All Behind"や!って思ったし。意外性は無いけれど、そんなものは要らん!と思わされる好物な音でした。

http://www.myspace.com/theassembleheadinsunburstsound