Seachangeと同じく、英ノッティンガムを拠点とするバンド/APOFの2ndアルバム。美しい情感を孕んだ轟音が幾重にも厚く吹き荒び、空間を蒼き炎で舐め尽くすかのように席捲していく。
若き才人・Mike Feelickを核とする4人組がかき鳴らすのは、まるで物語られる一つの世界を思わせる大きな広がりを持った、衝動的でありながらも透徹して艶やかなシューゲイズ・サウンド。
ノスタルジックに煌き
翻るストリングスが巻き起こす風
力強く胎動するリズム
青く揺らめく景色の中で
蒼き轟音が迸る
一陣の旋風が次第に強靭な烈風となり、目まぐるしく旋回しながら怒涛の態でツイストする様を思わせる、衝動と憂いを孕んだプログレッシヴな展開。激するフィードバックノイズの渦中で憂愁のメロディが何度も反復し、昇りつめ、たたみ掛け、逆巻くディストーションとともに全ての事象を連れ去っていく。ここまで卓越した構築力を伴ったシューゲイズ・バンドはそうそういないだろう。オススメ。
http://www.myspace.com/amusementparksonfire
2010年初頭には新作のドロップが予定されている、英国ノッティンガムの5人組による5曲入E.P。中身としては新曲2曲に既発の3曲をコンパイルしたという構成ながら、これがなかなかどうして、非常に良い塩梅に仕上がっている。
なんというか、このバンドが創り出す音像には独特の手触りがあるなぁと改めて強く感じた一枚。激しく歪んだノイズのようにも、景色そのものが咆哮しているようにも聴こえるラウドなギターを携えながら、しかし全体としては壊れ物のように繊細に明滅するアンサンブル/痛々しいまでに蒼い情感を揺らめかせるヴォーカルが強烈な残像を刻む"In
Our Eyes"を筆頭に、ある種のノスタルジーと言おうか、少なからぬ痛みを伴った美しいセンチメンタリズムと激情が交錯する音像が非常に印象的。ひたすら前へ前へと進むリズムが際立つ轟音ナンバー"Motown
Ritual(Blackout E.P収録)"にしても、メランコリックに降るギター・ストロークが心を抉る"The
Day It Snowed(A Star Is Born E.P収録)"や"Young Fight"といったアコースティックなナンバーでも、等しく共通するのは「現在」ではなく「過去」の「ある出来事」からの物語をイメージさせる感傷的な気配。
個人的に「シューゲイザー」と聞いて連想するのは、渦巻くノイズが生み出す多幸感であったり(例えそれが破滅的なモノを背後に従えていたとしてもね)、あるいは充満する轟音に巻かれる圧倒的な昂揚感であったりするのだが、それらはどちらかというと現実とはリンクしないが故のキモチヨサだとも言える。そういう意味でこのバンドが出す音は「シューゲイザー」では括り切れない代物であるともったり。今作でコンパクトに纏めてみせた「物語」を、より大きく膨らませ、破綻なく織り上げるようなアルバムが出てきたら、、、と思うと今から非常に楽しみだ。
打ち寄せる蒼い波。Michael Feerick率いるUKの5人組による、約4年ぶりとなるフルアルバム。
およそnu-gazerなる呼称(一時期はstargazerとも)が出だした当初期のバンドだが、その時点で確立されていた音のフィーリングは、全く変わっていない。蒼く、蒼く、胸を焦がし噴きあがる轟音/ノイズ。舐め尽くすように空間を埋める感傷的なメロディの嵐。疾走し、巨大な昂揚に呑まれていくように浮遊感と交じり合う轟音の抒情。過去を振り返るようなセンチメンタルと共に感じる、永遠に若く、蒼いフィーリングがたまらなく、熱い。
シューゲイザーの先達の中では、そのフィーリングの点でRIDEと近いようにも感じるが、鳴らされる音そのものには、このバンド独自のフォームが歴然として、在る。Michael
Patterson(BRMCの1stなど多数を手掛ける)を迎え繰り返しミキシングを施したという音像には、聴き込むほどに浮かぶ陰影の妙もある。従来路線の延長、であると同時に、これまでで最高の完成度を感じる好アルバム。
http://www.myspace.com/amusementparksonfire