RIDE/Nowhere

★★★★★

「轟音」というものの気持ち良さを私の中に文字通り「叩き込んだ」、RIDEのデビューアルバム。リリースされた1990年、私はまだ小学生だったのでさすがにリアルタイムで経験することはできなかったんですが、のちのち何年か経ったあとに聴いても全く色あせない輝きを放っている傑作アルバム。

地を這うようにメロディアスなラインを弾き出すベースに導かれる"Seagul"では、キラキラとまばゆい光を放ちながら疾走するギターと手数の多いドラムが、浮遊感のある繊細なフレーズを呟くボーカルに彩りを加え、そしてそれらを全て飲み込むかのように暴れまわるフィードバックノイズが吹き荒れる。とんでもない轟音ながらメロディアスで、眩暈のするような光と繊細さを感じさせる音。自分たちが演っていて気持ち良い音を作ったという彼らだが、聴いてるこっちも最高に気持ち良い。蒼き初期衝動を放つ、圧倒的な活力に満ち溢れた問答無用の名盤。

それにしてもこのアルバムでの活き活きしたアンディのギターワークを聴いてると、現在Oasisで淡々とベースをプレイしている彼の姿に「なぜ!?」と思ってしまいます。

Going Blank Again

★★★★★

92年リリースの2nd。ロマンチシズム溢れるメロディ/逆巻く轟音の熱量、それらが共に格段の進化(深化)を見せた傑作アルバム。

トレモロギターが蕩揺い、軽やかに跳梁するドラミングが叩き込まれる。硬派なラインで重厚なグルーヴを描き出すベースと、全てを飲み込まんばかりの轟音フィードバックノイズが吹き荒れる長尺サイケデリック轟音ナンバー"Leave Them All Behind"により幕開け。陽性の煌びやかなクリアギターが飛び出し、キリモミ状に旋回しながら虚空へと舞い上がる"Twisterella"、耳朶へ突き刺さる刺激的なギターリフの上、浮遊するコーラスが抜群のノスタルジアを醸成するTr.5"Mouse Trap"、そして「このままどこまでも飛翔し遥か彼方へ連れ去ってくれ」と思わされる、壮大に鳴り渡る轟音を背景に繰り広げられる蒼く輝くビタースウィートな名曲"OX4"により幕を閉じる。

色彩は鮮やかに光り輝いて
夜に消えていく
いろんな時空を通り抜けて
すべて置いていくんだ
(Leave Them All Behind)

その音は、あまりにも蒼く、幻想的で、美しい。

Carnival Of Light

★★★★☆

94年リリースの3rd。執筆中





Tarantula

★★★★

96年リリースの4th。執筆中






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