サイケ奉行/ADIOS DIOS@神戸HELLUVA LOUNGE

長谷川平蔵である!神妙に縛に付けぃ!

時代劇とブリティッシュロックの融合、ゆうことで新たな世界を掘りまくる津山篤(Acid Mothers Temple、想い出波止場ほかイロイロ)率いるサイケ奉行のレコ発(&なぜか中古レコード発売)イベントに行ってきた。先行するは河端一:g + 岡野太:dr + 森田聖:bから成るAdios Dios。途中お奉行さんが何度も楽屋から「あんまりええ演奏したら、アンプの電源抜くでぇ」と顔を覗かせるぐらい、ぶっ飛んだ爆音の渦に呑まれる。下は泥臭くヘヴィなリフから上は激ノイジーな億万ボルトまで、怒涛の勢いで鳴りまくる河端一のギターがヤバい。ヤバイがしかし5弦をぶぃぶいいわせる森田聖の押しがまた半端なくグルーヴィで格好良い。わしはここにずっと乗っかって乗っておりました。そしてまぁ、その周りに殺気すら感じる岡野太の激甚ドラムに刺されまくるという按配。凄まじいいう単語が屁のように思えるぐらい激烈なサウンドで。

「えらいバンドを対バンに選んでしまいました。ソニックユースの気持ちがよくわかります。」ということでお奉行さん登場。津山篤:vo,g + 須原敬三:b + 砂十島NANI:drという編成に、ほんまは田端氏がgt/keyで入るはずだったらしいが、いわく「宅急便で送ったギターがどこかで止められた」ため急遽3人で演りますと。しかしのっけからやばい!格好良すぎる!なんじゃこのリフは。挟み込まれる歌は「おーれーのー暴れん坊将軍〜」ってな脱力詞であるが、炸裂するサウンドはマジもんのロック。ギター弾きながら口ギターでそれとユニゾンする津山さんってば、どこの超絶技巧ですか!?そこらのフリージャズも真っ青な超絶インプロと、アイコンタクト一発で骨太なメインフレーズへと回帰する瞬間のカタルシスの連続。「long canyon river, flat warehouse!(長谷川平蔵の曲)」とか、和製フレーズのプログレ・サイケ・ストーナーな「ビッグ・ストーン!(大石内蔵助?)の歌とかもう、EARTHLESSも吃驚なギターユニバースですわよ。「ガッデム吉良!」「乱心じゃぁ〜!」ってな赤穂浪士討ち入りのオモロ寸劇が、カタルティックなロックのキメに繋がるとか誰が思います!?天才が巫山戯るとエラいことになる、いうことですな。なんかたった2千円で今年数本分のライブを観たような充実感。めっちゃ良かった!

back