ADEBISI SHANK/LITE@鰻谷SUNSUI

なんだかアタマん中を熱風が走り抜けてったような「怒涛」のライブでありました。しかし毎度のサンスイ、、、個人的にゃ全くもって不要なDJイベントを組み込む形で行われたアイルランド/ダブリン発の爆裂MATH ROCKバンド/アドビシ・シャンクの再来日ツアー。

まずは昨年に引き続きそのアドビシ・シャンクを招致したLITEから。品の無い「大阪的」なノリでフロアを煽るDJタイムから逃れ、Barスペースでボンヤリとしていた20時10分、いきなり雷鳴のような"Ef"のイントロが空間を切り裂きLITEが開演。エェェッ!この人らこんなにカッコ良かったっけ!?と思わず息を飲み、直後にたまらず前方へ突進したその爆発的な音の昂揚感。鉄筋コンクリをも粉砕しそうな轟音の飛礫がスピーカーから次々と撃ち出され、複雑な拍子立てから繰り出されるビューティフルなGROOVEが全身を揺り動かして止まらない。メロディアスかつ屈強なBASS、しなやかに絡みつき、空間を揺るがす咆哮を上げる2本のギター、それら全ての連なりを一つの美しい鋳型へと嵌め込み仕立て上げるドラムまで、音のピース全てが完璧にカッチリと嵌まって押し寄せてくる昂揚感が並じゃない。とにかくこの変拍子で踊りゃんせ、とばかりに次々繰り出される轟音のワルツに身体も心もメロメロ。旧来ナンバーから新曲だというプログレッシヴな楽曲まで、一部の隙もない素晴らしい完成度。最高だった。

再びの皿回しターイムを挟んで21時15分からようやくトリのAdbisi Shank。これがまた、凄かった。アルバムやライブ映像からの予想を一蹴する「アグレッシヴ」一辺倒の荒々しい爆音。その音でぶん殴り、立て続けに爆弾を炸裂させるような赤覆面のベースはともかく、CDではその華麗なエフェクト・ペダルの踏み分けで魅了するギターまでもが、そうした細部を捨て置いてひたすらに粗くひしゃげた音の攻撃性を前面に叩き出してくる暴力的な音仕様。前方ではモッシュが突発し、まさか出るとは思わなかったダイバーまでもがフロアを乱舞。思わず伊達メガネも吹っ飛んだ(しかし踏まれる前に拾えて良かった)その激しい展開は、ほとんどどの楽曲を演っているのか不明なぐらい。息つく間もなくコードがリズムが立ち上がり入れ替わり、クルクルクルクルと目まぐるしく乱れ飛ぶ爆音の煽情感が半端ない。叩きつけられる熱気に対し、それぞれがそれぞれの熱狂で応えるフロア前方は終始ちょっとした騒乱状態を呈してた。覆面ベースがやたらに高い声音で「アツイネっ!」とのたまううちにいつの間にやらライブは終盤。頭振り過ぎて「もうダメだ」というところへ降りかかるEPからの楽曲群にヘロヘロになるまで躍らされたのでした。おかげで今日は全身がイタい。

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