SOIL&"PIMP"SESSIONS@なんばハッチ

DEATH JAZZを標榜する6人組/SOIL&"PIMP"SESSIONSのライブへ友達に誘われ参戦。しかしその子が道に迷ったため開演から10分ばかし遅れて入った。クラブジャズ=オサレな軽音楽と侮るなかれ、太っといリズムがフレーズが明確にフロアを煽り揺るがすサマは相当熱い。サックスのボディブロウ、ペットの昂揚感が充満。時にツーバスも噛ますドラムは乱暴な熱を帯び、鍵盤が弾けウッドベースが空気を震わす。プレーヤー5人に加え、"社長"なるアジテーターが存在するのが特異。何を演奏するでも歌うでもなく、拡声器でガナリ立て合いの手を入れつつステージ上をウロつく社長。居なくてもよさそうだが、彼が居ないとたぶん全くの別バンドになるであろうキーパーソン。

管楽器2人についてはようワカランが、ピアノ/Keyのセンスは抜群。ジェントルな一閃から荒々しい爆音まで魅せること魅せること!そこにウッドベースの震動が被さり、喧しいドラムが降りかかる。この3者で"J.A.M"という別働ユニットも演ってるらしく、セットの途中にも織り込まれていた。ブラスの遊びが無い分、音と音/リズムの激突が明確に彫り出されてイイ!。しかしまぁ次から次へと繰り出されるナンバーは、どれもこれも賑やかで華やかで分厚く熱くてテンション高い。踊れやオドレの要素満載で、楽曲なんて知らずとも勝手にノセられる。

一方で、これだけオーディエンスにレスポンスを求められるライブってのも(自分にとっては)珍しい。手を挙げろ手拍子しろなんてのは当たり前で、ラララ合唱やオイコールまで、件の社長が要求しまくる。曰く「ライブってのはみんなで一緒に作ってくもんだろ?」ってなわけで、皆さん楽しげに応えて大盛り上がっていた。しかし拳を突き上げるのも手を打ち鳴らすのも喝采を贈るのも、それは個々人が昂奮した結果自発的にやるもんだ!ってな感覚を持つ己としては、なんというかこういうノリはちょっとコソバイ。↑でキーパーソンだとか書いといてなんだが、随所で挟まれる社長のMCも相当にコソバイ。『大阪に来るといつも本当に良い刺激をもらえる』ヘェ『今日はみんなと一緒に、もっともっと熱い演奏をしていこうと思う』ヘェ『みんなのパワーがバンドを引っ張ってた瞬間があったのがわかる?』ヘェ、みたいな。楽しげな一体感を醸すオーディエンスの中にいると、これに入り込めない私って負け組み〜みたいな感覚にもなるわ。それでも酔ってたこともあり(笑)適当に楽しんでたんだけど、誘ってくれた子はそもそもJ.A.Mの音が好きなだけだったらしく、「MCの度に冷えた」と。良くも悪くも"楽しんでる自分が主役"的な会場のノリに多少居心地の悪さは覚えたものの、サウンドそのものは先に書いたようにええ感じで踊れる2時間でありました。

back