OM@十三Fandango

出演順を勘違い。十三駅前でラーメン食べつつ19時40分にインしたところ、絶賛演奏中であったのはEternal Elysium。うわ、間違えた!と後悔するも遅く、5分ほどで終了。わずか聴いたばかりでも燃えるキョーレツな極太リフ/リズム。あー、餃子食ってる場合じゃなかった・・・。

続いてVampilia。観るのはこれで3回目?いつもながらイカガワシサ全快でお届けされる、極私的耽美な猥雑サウンド。昭和歌謡にオペラの大仰、そこにデスメタル的な爆破をかけるキワモノ構成。個人的には何度観ても苦手。見た目含めて学祭的なノリを(勝手に)感じるのと、しかし本人らがその(傍目から観ると浮ついて見える)キモワモノ世界を、実はかなりマジでやってそうな雰囲気に引いてまう。特にこのイロモノ具合は今日のイベントの空気からすると最悪で、出だしにメンバー間でちょっとトラブってたのもあってかなり可哀想な雰囲気になってた。最後、ネタなのか自虐なのか判りかねるMCを吐き捨て、終了。

会場ではなんだかやたらにカッコイイHR/HMのナンバーが流れてた。しかし門外漢の自分にはどれもワカラナイ・・・。しかし最後に流れたEARTHLESSにおぉ!とか言ってるうちにトリのOMがスタート。ドラムがGrailsのエミル・アイモスに代わったから当然っちゃ当然なんだけど、OMというバンドのサウンドというよりは、各人の色が折衝するオルタナティヴな音世界。アル・シスネロスのベースは威圧感のようなものとは無縁で、ひたすらに渋く、上の世界へと肉薄するような野太い咆哮を繰り返す。唄はさながら読経のよう。濁りの無い声がひたすらに反復し、独特の昂揚感を醸していく。エミル・アイモスのドラミングはまさしくGrailsのサウンドで聴けるそれで、空間をかち割るように明晰に、嵐のようなロールで切り込んでくる。パワフルで手数の多いドラミングは音に対して完璧に覚醒の方向で作用。個人的には物凄く好きなんだけど、本来このジャンルが好きな人たちから見るとどうなんだろ?とは思った。手は豆が潰れたかなんかで痛そうだったけど、おもっくそ叩いておりました。

そのドラム効果もあってか、どちらかというとメリハリの利いた素直なグルーヴが場を埋めていく。しかしその渦巻きは相当に分厚く捻転し、我も含めてみなさんグヮッシグワッシと首を振る、揺れる、そして酩酊。そして終盤では明らかに楽曲の気配が変化。じわじわと緩慢に、危ない沼の淵へ嵌め込まれていくような異様な磁場を形成。存分に漬け込まれたのち、フル・ヴォリュームの解放で昇天。爆音の中、アル・シスネロスが打ち震えるリッケンを捧げ持つ姿なんて、異様に絵になってて興奮(笑)。音圧ははっきり言ってそれほど大きくなかったんだけど、そうした物理的なものを超えたデカさ、みたいなものを感じたライブでありました。

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