SCRAPS OF TAPE/You.May.Die.In.The.Desert@心斎橋Drop

まさか日本でライブを観る日が来るとは思っていなかった、スウェディッシュ・インストロックバンド/Scraps Of Tape、並びにシアトルの3人組ポストロックバンド/You.May.Die.In.The.Desertのジョイント・ツアーに行ってきた。

19時半頃に会場へ。ここDropは初めて来るハコだけど、わりと広い。客はざっと2,30人ってとこか。10分ほど待つと、ステージ幕(学校の体育館みたいだが)が開き、YMDITDが演奏開始。やたらとアタックの強いドラムがビッシバシと叩き込まれ、ブンブン唸るベースとギャンギャン喚くディストーション・ギターにより、勿体ぶらずにレッドゾーンへ突入。少し変則的ではあるものの、基本はオーソドックスな「ポストロック」。が、ステージアクションが凄まじく熱い!(笑)飛ぶは跳ねるは突き上げるは叩き下ろすはで、大人しいノリのフロアと対象的に、近寄り過ぎればギターヘッドで殴られること必至の激しいアクションが、矢継ぎ早に繰り出されていく。繰り返し書くが、サウンドの大部分はわりと普通のポストロック。なのだが、いきなりギターが高速タッピングを始め、1速からトップギアの爆音へ突入したヘンテコな楽曲には燃えた。轟音の渦中でデタラメにテンポが入れ替わり、まさに一瞬だけ"メタル!"なリフが飛び出す構成など、かなりワケが分からなくて、その辺はかなり面白かった。阿呆のように暴れるくせに、実はエフェクト使いに異常に神経配っていそうなギタリストもオモロイ。ラストではベーシストがフロアへ飛び出し4弦を掻き毟り、すげー気持ち良く爆音を叩き出し帰っていきました。演奏時間は30分弱。良かったです。

続いて20時40分頃、再びステージ幕が開きSOTがスタート。一発目は新譜から(何て曲だったかは忘れた)。中央にベース/ドラムのリズム隊、左右からはツインギターの轟音が襲い掛かる。1stアルバムを聴いたときには、様式うんぬんを頭で考える以前に、非常に本能的に轟音を叩き出していく様が非常にスリリングだと感じたのだが、今日のライブを観る限りでは、そうした暴力的な直情感があまり感じられない。ライブで是非聴いてみたかった"Hands Are Tied"も、猛然と渦巻く轟音の圧力こそ心地良いが、これがまた良いのか悪いのかよくワカラン、何とも普通の感触。メンバーはしきりに「音を上げてくれ」と訴えていたが、基本的にどの楽器もバランス良く鳴っていた(確かに音圧はそれほど大きくなかったけど)。しかししかし、おもっくそヘヴィ・メタル!!!な縦のリフが振り下ろされる、ラストの"Death As It Should Be"に至るまで、いまひとつノメり込めないまま、30分ばかしでライブ終了。こっちは些か不完全燃焼気味。まぁ、でも、良かったとしよう(何でだ?)

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