zOoOoOm@京都木屋町CLUB EAST

前回のウーピーズでは、クラブ側のダメダメっぷりな運営スタイルにより観ることが出来なかったzOoOoOmのライブ。リベンジ精神を携えて昼頃から京都へ。このクラブイーストっちゅうのは初めて行くハコ。なんだかんだ色々とありつつ(ブログ参照)、19時に到着。

小狭いハコへ入るとまさにその瞬間、ギターのTokuhiroがグギュワァンン!とリフをぶっ放した。バンドHPの告知では、本日のプレイスタイルを"ultra loud 100% raw sound"と書いてあったが、毎度のことながら音デカッ!フロアスペースに全く比例せず積み上げられたアンプ群から、空間を震わせよとばかりに吹き出る音圧がめちゃくちゃ気持ちよい。そして意外にも今日はその音バランスも良い。フロアスピーカーの存在を完全にかき消すような、ステージ上のアンプ群からの生音の洪水。

一発目は3月に大阪で観た際にも演っていた、新曲と思われるナンバー。極太ながら非常にタイトに引き締められた音塊が、絶妙なアンサンブルとなり組み上げられていくロッキンな展開。ナカシマのシャウトが突き刺さり、高速で打ち乱れるドラミング、さらにツインドラム体制にて降り注ぐ燦然たるハイハットの雨アラレの中、Tokuhiroの流麗なギターワークが泳ぎまわるファストなナンバーへ、ミドルテンポに落とし込み、スケール感のデカいメロディアスなリフが悠然と行進する展開へと連なる。この楽曲に限らないが、クルクルと数多の表情を剥き出していくTokuhiroのギターのエフェクト使いは、マジで素晴らしい!

ザックリとした明快なリフ/リズムをマウントしていき、燦然たるハイハット/ホワイトノイズの洪水が充満するお山の頂上的恍惚を描くナンバーなど、タテとヨコが入り混じった屈強なグルーヴは毎度のことながら物凄く気持ちよい。が、音慣れし過ぎたっちゅう部分はあるとしても、今年に入って2度見たライブからは、昔ほどの迫力が感じられないってのが正直なところ。とりわけボーカルの存在感がどんどん弱くなっているような。最初見たときは、すわ卑弥呼か!っちゅうような神懸かった迫力を感じたんだけど。初見の客をも問答無用に怒涛へ巻き込み躍らせるような、そんな勢いのあるライブがまた見れればいいなと思ったり。

続いてはOutnautsというバンド。小狭いステージには、ロックで半生狂った感のある(失礼)あまり若いとは言えない兄ちゃんが3人。ガガァーっとした粗いセッションにあわせフロアからBLACK FLAGのキャップを被った兄ちゃん(というかオッサン。失礼)が駆け上がり、がなる。ハードコア入ったジャンキーなパンクロック。うぉ!歌も演奏もむっちゃ下手や!と思いながら聴いていると、ゴツい兄ちゃんが暴れ出し、夏フェス気分のバカがビールを撒き散らし始めたので後方へ退避。全て同じに聴こえる2分前後の楽曲を連発し30分ほどで演奏終了

続いてZymotics。男2女1の名古屋発の3ピース。わりと人気もあるみたいだけど、個人的には初めて聴いた。低域でブンブンと揺れ動くベース・リフと、ギャリギャリとしたカミソリギターを噛み合わせ、そこへミニマル風味のビートを刻むドラミングが乗っかるというサウンド。音自体はわりと気持ち良いのだが、どれもこれも同じようなナンバーで聴いた瞬間に忘れる。しかもオリジナリティがほとんど感じられず。加えて1曲あたり3分弱でアッサリ終わってしまうので、気持ちよくなれそうかなーと思った瞬簡に、ブチっと強制終了!みたいな感じも。どうせやったら全部ぶっ通しで30分演奏すればいいのに、などと勝手なことを考えながら観ていた。

出演バンドがもう一組残っていたが、退散。普段zOoOoOmが出るイベントって、それが好きか嫌いかは別としてかなり個性的な音を出すバンドが並んでいたりするので、オリジナリティ・ゼロだった本日のバンド群は、そういった意味でなんだか意外な感じがした。

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