zOoOoOm@大阪Club Noon

個人的には今年初となるzOoOoOmのライブは、大阪のクラブ/Noonの"atmosphere"という定期イベントに組み込まれる形。17時開演/24時終了という、勤め人にとってはかなり過酷な時間帯、しかもzOoOoOmの出演は最後ってなこともあって、1度は行くのを諦めた。が、やはり諦めきれず、21時過ぎに会場へ向かう。中に入るとモウモウたる紫煙の中、ある種のイカガワシサを背後にチラつかせる、不純異性交遊奨励系のダンスロックが流されていた。で、5分ほどしたらライブが。

始まったのはアカツキという関西のバンド。名前はよく見ていたが、たぶん同名にてもっと有名な別バンドがいる模様。こちらのアカツキは、ギター2人にドラムという3人編成。MCを聞くだに少し前に誰か脱退してこうなったらしい。70sロックの香りを感じさせるリフ主体のセッション。かなりオーソドックスなサウンドだが、20分強の遷移により聴かせる展開は、バンドが纏う落ち着いた雰囲気と相まって、かなりキモチイイ。極端な沸点は無いものの、フロアを次第に上げていく感じがとても良い!非常に気持ちよいグルーヴを放っておりました。

再び少しく不健全なDjタイムを30分ばかし挟んだのち、22時50分頃になってようやくzOoOoOmの演奏が開始。毎度のことながら絶対に予定時刻をおして始まるのがこのzOoOoOm。悪いのは誰なのか。ゴッゴゴゴゴリゴリ→シュシャシャシャ→ギュワッシャーン!!!という、明らかに音圧が違うギターの爆音(※アカツキ比約2倍)により幕開け。初っ端は新曲(あるいは昔の曲?)と思しき初めて聴く楽曲。豪快なギターの磊落から、変則的に雪崩れ込むツインドラムの爆裂が数度に渡って展開される、非常に骨太で刺激的なナンバー。カッコイイ。USツアーの影響によるのかは不明だが、各音絡み合う空間の密度が、以前よりもミッチリと詰まって感じられる。

が、それが仇となったか、ブレの無い芯を軸としたこの剥き出しの音塊によるドツキ合いのような演奏は、今日のイベントの空気と微妙にズレているように感じられた。先のアカツキのように、その間に隙を孕んだある種の緩さを感じさせるグルーヴが、今日のこの場では支配的。例えば一般的なカフェでbattlesやmars voltaの曲を流せんように、今日のこの場でのzOoOoOmの演奏は、そこに在る緊張感がやけに強く感じられ、結果として音への没頭を妨げていた。個人的には普通に気持ちよかったけど。50分あるはずだった演奏時間が40分弱だったこともあり、いささか不完全燃焼。でもまぁいいや、楽しかったし。日付が変わりそうなハコを後にし、終電間際の電車で帰宅したのでした。

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