THE ARCTIC MONKEYS@Zepp大阪

旋風の如く吹き荒れ、時代の寵児となった4人のコドモタチ。初来日となった昨年11月の東京公演以来となる、THE ARCTIC MONKEYS・ジャパン・ツアーの幕開けを大阪で迎えた。雷鳴轟き、呵責なき豪雨が降り注いだ春の嵐も通り過ぎた夕刻、会場へと向かう。ソールド・アウトのZEPP大阪。最前ほぼ真正面にて開演を待つ。

振り向けば、人・人・人。会場を埋め尽くす無数のオーディエンスが今か今かと待ち構える中、18時05分、会場暗転。瞬間、津波のような歓声が沸き起こり、一気に人波が押し寄せる。オープニングはアルバムと同じく"View From The Afternoon"。冒頭から巻き起こった怒号の合唱から雪崩れ込み、攻撃的に放たれる音塊がオーディエンスの興奮を煽り、爆発的に燃焼させる。そして2曲目にして飛び出した"Dancefloor"!背後を向いたアレックスが切れ気味にギターの瀑布を叩き落すイントロにより、会場は完全にトップ・ギア状態へ。宙空を足が舞い、突き上げられた拳が錯綜する。繰言のようなMCから唐突に始まった"From The Ritz"、キメ・タメ・ブレイクが抜群の昂揚感を弾き出す"Still Take You Home"、そして荒削りながらも独特の磁場を形成していた新曲"Leave Before The Lights Come On"と、矢継ぎ早に爆ぜる楽曲のクオリティは、やはり尋常でなく高い。来日を心底楽しんでいるようなメンバーの様子もあってか、初期衝動の発露といったプリミティヴに爆ぜる熱量にはやや不足する感もあったが、それでも終盤、4人のシンガロングと共に驀進した"Fake Tales"、ピュアな轟音が熱く、厚い音の壁を打ち立てていった"A Certain Romance"での昂揚感は素晴らしかった。

55分ノー・アンコールにて、烈風の如くステージを去っていった4人。ライブバンドとしての凄みを身に纏うのはまだまだこれから、と感じたけれど、最強の武器である「曲を書ける」能力を備えたバンドなだけに、これからの驀進がホントに楽しみだ。


-set list-
01. View From The Afternoon
02. I Bet You Look Good On The Dancefloor
03. You Probably Couldn't See For The Lights But You Were Staring StraightAt Me
04. Perhaps Vampires Is A Bit Strong But...
05. From The Ritz To The Rubble
06. No Buses *(New Song)
07. When The Sun Goes Down
08. Red Light Indicates Doors Are Secured
09. Still Take You Home
10. Mardy Bum
11. Dancing Shoes
12. Leave Before The Lights Come On *(New Song)
13. Fake Tales Of San Francisco
14. A Certain Romance

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