THE PADDINGTONS@心斎橋QUATTORO

 英国ハル出身の5人組、The Paddingtonsが初来日。アラン・マッギーに見出され、オーウェン・モリスが1stアルバムをプロデュース、、、なんていうOasisファンとしては触手が伸びざるをえないシチュエーションでデビューした彼ら。ライブでの狂騒を楽しみに会場へ。

 19時10分過ぎ、暗転。メンバーがステージ上へ。って若いっ!!思わず「カワイイ」と形容したくなる幼さが無邪気な空気を拡散させる中、開始。弾けるドラムラインに2本のギターが突き刺さり、一瞬でトップギアへ。野太いボーカルががなりたて、すかさずベーシストがシングアロング、男臭く荒々しいアンサンブルが場を牽引していく。

 が、若さを差し引いてもさすがに拙すぎる。その辺のキッズがバンドやろうぜーってノリで集まったそのまんまな感じというか。ボーカルも決して下手ではないけれども、この手のバンドでこそ重要になってくるカリスマ性が感じられない。先日観たThe Walkmenのボーカリストのほうが、よっぽどパンキッシュなアティチュードを備えていたような。アルバムでの終曲"sorry"、やけ気味に暴発した"loser"、さらにはピストルズやヴァセリンズのカヴァーが飛び出す瞬間瞬間の昂揚感など、その場限りの楽しさは幾度か味わえたものの、凡百のバンドから抜きん出て光を放つ「何か」は今日のライブからは感じられなかった。アラン・マッギーは彼らに何を見たんだろう。

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