HELLA@京都 Whoopee's

 最近仕事が忙しくなり、平日のライブに行くには厳しい状況が続いていることもあり、このHellaにしても大阪公演は諦め、休日の京都へ行くことに。京都公演はサポートで日本のバンドが4つも付いていた。他の3バンドはさておき、ある意味Hella以上に楽しみにしていたのが、90DayMenのときに初めて観たZooooomのライブ。20時半ごろ、ステージではなく普通のフロアにセッティングされる形で、配置完了。初っ端から前回より2割増の爆音ギターをフロアに轟かせながら、開始。前に観た時よりも全体的に重心が下に下がった感じで、浮遊感よりも重厚な破壊力に重きを置いた演奏に感じられた。「このバンドで何が一番好きか?」と問われたら、迷うことなく「ギターの音だ」と答えるだろう。流麗なクリアギターを空中に放ったかと思えば、次の瞬間には落雷のようなディストーションを叩き出す。轟音ノイズから抜群のグルーヴ感を持ったリフまでを自在に繰り出す、TOKUHIROのギターワークに自然と体が反応。リヴァ-ヴかけまくりの高音ボイスと荒々しいツインドラムも絡みつき、かなり熱い30分が終了。

 続いてはHella。あのドラムの超絶な手さばきを見ようと、客が前方に集中。21時を少し回ったあたりで演奏開始。従来の2人にベースとキーボード(兼ギター)が正式メンバーとして加わった新生Hella。ライブは新譜の曲群を中心に進む。といっても序盤と終盤で聴き覚えのあるフレーズが飛び出すぐらいで、その他はほとんど即興かと思ってしまうようなインプロ。べースが基本的な枠組みを作り、その中でギターとドラムが怒涛のラッシュをかけてくる。ドラムは素人の私から見てもやはり別格といった感じ。無数の点で線を描くように、一部の隙もなく叩き出される音塊に、思わず口も半開き。が、バンドの演奏全体について言えば、正直掴み所がなかった。ある程度基盤となるメロやリズムが無いとノレない部分があるので、その辺が原因か。とはいえ終盤にかけて熱を帯びていくバンドアンサンブルは、素直にカッコ良いと思った。しかしやっぱりHellaの音にボーカルは要らないような。



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