MOGWAI@OSAKA BIG CAT

 前回自分の中で不完全燃焼気味だったモグワイ。意外にも早く再来日が決定。今回は自らの運営するレーベル、Rock Actionに所属する2バンドを引き連れての公演。

 仕事を終え、19時少し前に会場に到着。しばらくして暗転、James Orr Complexが登場。終始アコギ一本による弾き語り。非常にストイックな演奏ながら、不思議な浮遊感をもった桃源郷的な世界を展開。こんなバンドも所属しているのかと、ちょっと意外な気もした。

 続いて20時前に登場したのがPart Chimp。こちらは前評判ですごいという噂を聴いていたので結構楽しみにしていた。出てきた4人のルックスがまず凄かった(笑)。熊男のようなボーカル兼ギターと、かなり腹の出た巨漢のギタリスト、変質者っぽい雰囲気のベースにオタクっぽい雰囲気のひょろっとしたドラムスと、かなりアクの強いメンツ。しかしそのサウンドのインパクトがまた凄かった。モグワイのようなメランコリズムは皆無。ただただそこにあるのは爆音に対する飽くなき憧憬。USハードコアからの影響を多分に感じさせる楽曲は、全編通じて爆音と絶叫、そしてそこから生まれる限りない昂揚感に埋め尽くされていた。その音はあたかも知性のないトレイルオブデッドのようで、かなり良かった。何よりも楽しい!フロアも相当に盛り上がっておりました。

 しばし休憩。若干機材にトラブルがあったのか遅れ気味だったが、20時45分頃に暗転、Mogwai登場。1曲目はSuperheroes of BMX。音圧が前回オンエア大阪で観た時の5割増ぐらいになっていた。かなりデカイ。そして美しい。モグワイのサウンド、特にライブにおいては演奏を「聴く」というよりも「浴びる」という表現がまさしく当てはまる。続くKilling All Fliesでは、ボコーダーを使用した「歌」と暖かい轟音の渦に早くも意識がとびかける。そして彼らの曲の中でも1,2を争うぐらい大好きなYes! I Am A Long Way From Homeへと続く。CD通りの演奏ながら、その昂揚感はその比ではない。凶暴なノイズの塊を吐き出す初期の楽曲と、美しい光に満ちた4thからの曲群により構成されたセットリストも個人的には嬉しかった。Ratts Of The Capitalのディストーションギターの洪水に心酔しつつ、本編終了。しかしすぐにメンバーがステージ上に現れる。Hunted by a Freakに続き、最後の最後にもってきたhericon 1!!!美しいギターのベールとメランコリックなフレーズ、そしてフロア全体をすっぽりと包み込む、完璧にコントロールされた轟音、、、ストロボフラッシュが無数に明滅する中、全ての思考回路が停止。本当に気持ち良かった。かなりの充実感を覚えたライブだった。

〜Set List〜
1.Super heroes of BMX
2.Killing all the flies
3.YES! I am a long way from home
4.Kappa
5.Summer
6.Like herod
7.I know you are but what am I?
8.ithca 27Φ9
9.2 rights make 1 wrong
10.ratts of the capital
〜Encore〜
1.hunted by a freak
2.helicon 1



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