ZOE/Dirty Little Sister

★★★★

STONER meets ROCK'N' ROLL
とか言われるサウンドって、良く言えば前者の濃厚なグルーヴ/酩酊感を「ストレート」な「キャッチー」さで希釈してお届けしてくれるということになるんだが、たいていが後者の分かりよすぎる明快さが勝ちすぎていて全体としては軽薄な印象が浮き立って聴こえ、せいぜい2,3曲聴ければいいほうかなーというモノで終わっていることが多い。

そんなことを前フリ的に書いたということはさてはこのバンドは違うのだなと思った貴方は正しい。こちらおフランス発の4人組による09年発の2ndアルバムは、巷で「STONER」と括られるサウンドに特有の泥臭く"マジもん"のカッコよさ/をがっちりと残しつつ、一方でモダンだと言っても差し支えないだろう明快なアプローチで盛り立て煽情して魅せることに成功している。あかんバンドって大抵はリズムがヘボ過ぎて萎えるんだが、その点パワフルに破裂するこのリズムセクションはナイス。明快っちゃ明快だが、しっかりと表情をもって転回してみせるこのリズムを下敷きに、素晴らしくキャッチーなリフ捌きで暴れまくるギターがまたカッコいいのよ。70sのイロ濃いハードロッキンなフレーズの応酬。ツカミの強さ、押しの輝き、ストップ・アンド・ゴーの単純な快楽性そのいずれもがめちゃくちゃ良い感じでとにかく痛快!

http://www.myspace.com/zoestonerrockband2