WARHAMMER 48K/Knife Cuts

★★★★

USはミズーリ州の3ピース、Warhammer 48kのデビューフルアルバム。古典的ヘヴィ・メタルを解体、有機的な混沌を漲らせながら立ちはだかる轟音の壁が、ちょっと笑ってしまうぐらいにカッコいい。

紫煙の如く燻らされるフィードバック、うねるベースと暴力的なドラミングによる重厚なアンサンブルが強烈な磁場を形成し、底知れぬ深さをもった闇へと聴き手を引きずり込む。インストナンバーを主体としながら、時折、狂騒の壁の向こうで絶叫するボーカルは、何やら得体のしれぬ強烈な昂揚感を放射する。ノイズに塗れたスラッジ・リフ、フィードバックノイズを多用しながら、抜群の転調作用によって有無を言わせず空間を牽引していく様は圧巻。怒号のごとく吹き荒れる渾沌の轟音に、思わず惚けて口半開き。

ヘヴィ・メタル、ストーナー、スロウコア、そのそれぞれに近くありながら、しかしどれとも一致しない。HR/HMを経由してきたことが明らかである音塊は、しかし非常に独創的で刺激的。
PLAY FUCKING LOUD!
盤面に記されたその文字が、まるで全てを物語るよう。痺れます。

www.myspace.com/warhammer48k