VOICE OF THE SEVEN THUNDERS/S.T

★★★★

これまたスバラシの昂揚を迸らせるサイケデリック電撃様。過去にはVOICE OF THE SEVEN WOODS名義で2,3のリリースをしていた英国のインストゥルメンタル・バンドによる、本名義でのデビュー・フル。

乾いた大地に奔る野火のような、カラッカラに乾き歪んだエレクトリックギターが猛然と天地を焦がす。東洋的なフレーズが随所で描く黄金色の陶酔感もさることながら、随所で挿入されるアコースティックな響きがすんばらしい。サイケデリック叙情詩の幕開けに相応しい恍惚が降り注ぐ"Kommune"にしても、続く"Out Of The Smoke"にしてみても、縦横無尽に駆け抜けるエレキの背後で、真の主役は打ち鳴らされるアコースティックな器楽群。パーカッシヴなリズム楽器でもあるそれらが、目まぐるしい転換によって膨張しがちな音の全体を引き締めている。黄昏色の心地良い哀愁が覆うTr.6"Dry Leaves"を中敷に、ミドルテンポのジャングリーなサイケチューン"Dalalven"、"Cylinders"を立て続け、再びその密林へエレクトリックな狼煙をぶっ放す"Set Fire To The Forest"でキメ!このトラックのラスト1分間の展開なんてばかなりキテおりますよ。

http://www.myspace.com/voiceofthesevenwoods