The Vinesの2ndアルバム。多分にサイケデリックな雰囲気が漂うポップなジャケットが良い感じ。オープニングトラックの"Ride"は、Hivesのような抜けの良いギターリフから重いベースラインやドラムと共に激しい局面へと雪崩れ込むラウドなナンバーながら、アルバム全体では中盤を占めるゆる〜い感じの曲が目立つ。サイケな方向に走るのならばそれはそれで良いと思うが、今回のアルバムに関しては正直どっちつかずな感じが否めず、中途半端にサイケな香りをコーティングしただけの薄っぺらな"TV Pro"や"Rainfall"などは個人的にあまりいただけない。先のTr.1や、馬鹿正直に反逆精神を剥き出しにする終曲の"Fuck The World"での、グランジとブリットポップの両方の側面を感じさせる荒々しいサウンドとクレイグの絶叫にばかり魅力を感じてしまう、というのが正直な感想。デビュー後の盛り上がりが凄かっただけに、焦ってリリースしてしまったんだろうか、と考えたり。