Twelve/Be Careful What You Don't Wish For

★★★★

Six. By Sevenのギタリスト、Chris Olleyによるソロプロジェクト/Twelveの2ndアルバム。常に高いレベルで独自の世界を築き上げ続けた6×7と同様に、この作品もまた、普遍的でありながらも特異な音像に満ち充ちた素晴らしい作品だ。

キーボードを始めとするエレクトロニカ、ストリングスを大胆に繊細に織り込んだギターロック、と言ってしまえばそれまでなのだが、ギターという器楽が放つプリミティヴな強さ、美しさといったものをマザマザと感じさせられることを始めとし、異常に心地良い拡がりを内包したそのサウンドクオリティは尋常でない。

反復する音の昂揚にSpacemen 3を、甘美な歪みの音で揺らす様にMy Bloody Valentineとの相似を無理やりに取り沙汰すことも出来るかもしれないが、その特異さが明確に指摘出来ないもののやはり、どう聴いてもこの男にしか鳴らし得ない独特なワールドがココには広がっている。

Sigur Rosの"ny batteri"を思わせるイントロから、しかし音は一気に加速、リヴァーヴがけられた空間で、天空に散らばる無数の星々をゲイズするかの様相でかき鳴らされるギター/情感溢れる歌が溶け合うTr.3"I Hang A Stone Around Our Love"など、好視靴人にはタマラン楽曲も内包した、非常に高品質な昂揚溢れるステキなアルバムです。

http://www.myspace.com/twelvemusic
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