Silver Applesの元ドラマー、Xian Hawkinsによるプロジェクト/Sybarite。4ADからのデビュー盤より実に4年ぶりとなる新作は、Temporary
Residenceからのリリース。
明滅するエレクトロニカとパーカッシヴなリズムセクション、そこへジャジーなピアノラインがアダルトな昂揚感を織り込んでいくオープニング"Cut Out Shape"からして素晴らしい。Tr.3"Sun With Teeth"では郷愁のサクソフォンを、続くTr.4"Sanctuary"においては幽玄なヴァイオリン・ストリングスを豊潤な電子音と絡めるという、その生音とエレクトロニカの融合センスが素晴らしく巧みでナントモ気持ち良い。
インストゥルメンタルと歌モノの構成比がイーブンな今作。中でもドイツ人アーティストAlexander
EricsonをフューチャーしたTr.8"Dot The Lines"は、ローズ・ピアノの揺らめきと大胆な打ち込みをバックに、リヴァーヴがかった歌声がSigur
Rosを思わせる神秘的な世界を形成していく素晴らしいナンバー。
Sybarite＝遊蕩者が形成する至福の音の桃源郷。空間を深みで揺らし、軽快に流れ去る音の粒子群が放つ絶なる昂揚感。異常に気持ち良いです。ちなみに本作の内ジャケには、Sybariteによるフィルム・ミュージックをダウンロードするための方法が記載されているので、その辺もお見逃しなく。
www.myspace.com/sybaritesongs