SHINING/Blackjazz

★★★★

ノルウェーの4人組による2010年新作。ジャズをベースにプログレ/メタルで過剰武装したサウンド、、、というのがこのバンドに対しての印象だが、まんまそんな感じのタイトルが冠された本作にても、そのイメージを裏切らない過激なテクスチャがてんこ盛りでございます。

とにかくバリッバリでバッキバキ。鋼鉄複雑骨折!とかスクランブル交差点デジタリスティックテロリズム!だとかいったフレーズがアタマに浮かぶ「完璧」なる構築物。この人らの出世作"In The Kingdom Of Kitsch You Will Be A Monster"はそのあんまりにも隙が無い詰め込みっぷりが好みでなかったんだが、本作では各インストゥルメンタルがかなりスッキリ整理されたためか、従前のイメージであったクドさが低減されて聴こえる。MUSEの"Stockholm Syndrome"そっくりのエフェクティヴなリフが飛び交う"Exit Sun"、フリーキーなサクソフォンが存分に狂い咲く"Healter Skelter"あたりが好み。逆に"Blackjazz Deathtrance"みたいな楽曲では表層的な「エクスペリメンタル」要素が立ち過ぎていて苦手。クリムゾンの"21世紀の精神異常者"のカヴァーがアルバム中最もエキサイティングだった、、、というのが微妙っちゃ微妙だけども、過激なエッジがうまく纏められた、なかなかに好感触な一枚。

http://www.myspace.com/shiningofficial