THE SERVANT/ST

★★★★

フランス先行で発売されてたりしててよく分からんのですが、おそらくThe Servantはロンドン出身の4人組。イギリスでのリリースはProlificaから

基本的なバンドスタイルに加えて、ラップトップや打ち込みなんかも躊躇うことなく使用し、シンセベースの上にキャッチーなメロと綺麗なハーモニーが相まって、かなりダンサンブルなPop-Rockを創り出しています。彼ら、ガレージバンドやポスト・パンク勢が幅を利かせる最近のシーンの流れからは完全に浮いていて、アーバンライフの孤独や悲運を歌ったリリックスを、ロマンティックかつ華やかな音に乗せて弾き出す、90年代のブリットポップの残り香のようなサウンドに特に真新しさは無いものの、それがまた逆に新鮮に響きます。真新しさは無いと書きましたが、フロントマンのDan Blackのソングライティング能力はかなりのもので、Beatlesばりのセンチメンタルで普遍的なメロディーが美しい"Not Scared, Terrified"や、カリフォルニアンポップ色を前面に出したZeppelinのような"Get Down"など、全曲ヒットチャートに送り込めそうなキャッチーな曲群が素晴らしいです。端正なルックスも相まって、そのうちNMEあたりが飛びつきそうな感じもします(笑)

刺激的なサウンドを求める人には物足りないと思いますが、私のように90年代のUKロックが好きな人は、とりあえずオフィシャルで"Orchestra"って曲を試聴してみてください(かなり重くてイラツキますが)。StrawやBlur、PulpやCharlatansが好きな人は是非!
http://www.theservant.co.uk/servant.html