スウェーデンの4人組バンドの1stフルアルバム。いくつかのサイトで絶賛されているのを見て気になっていた。
冒頭、濃密なベースラインが充満し、繊細な光を放つ2本のギターが美しい音糸を織り込んでいく。マーチングドラムが産み出す緩やかな上昇気流、互いを慰撫するかのように絡み、溶け合い、昇りつめ、やがて天空を切り取る咆哮と化すディレイギター/ディストーションの峻烈なコントラスト。そこにきわめてさりげなく差し込まれる繊細なボーカルやサンプリングまでが渾然一体となり、劇的/叙情的な音絵巻を描き出している。
キリキリと旋回するディレイギターやディストーションの洪水、その一瞬ののちに登場する、静寂の波間に浮かぶ単音ギターのフレーズの美しさに瞠目。幻想的、かつ目を閉じると様々な光景が目に浮かぶような音のストーリー性が素晴らしい。抜群の展開力を誇る楽曲群に、かなりの才覚を感じます。オススメ。
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