THE RACONTEURS/Consolers Of The Lonely

★★★

White StripesのJack Whiteが、Brendan Benson始め、かねてからの友人らと組んだ4ピース・ロックバンドによる2作目。もろツェッペリンなナンバーはじめ、60末〜70sのロックレジェンドを気負わず再生したような楽曲が並ぶ。

White Stripesといえばそのデビュー・アルバムが一番好きだ。ほとんどナニか憑いてそうなジャック・ホワイトが突如として引火、突き抜け爆発狂乱でロックの神々が鎮座まします山脈を暴いていくブルージーでハードなロックンロールがたまらなくカッコイイ!!!と思う。で、今作も出だしのタイトルトラックでの太っといリズム・グルーヴ/ギターのシャウト、続く"Salute Your Solution"において性急に振り切れるジャックの狂乱、それに引き摺られる形で全パートが豪快に弾き攣れぶっ飛んでくキモチヨサなんかには、それに近い剥き出しの勢いを感じて思わず惹き込まれた。

しかーしロックの魔法はそこまで。Tr.3からひとたびメロウに落ちた後は、先の興奮を再起することなく進行。ホーンやオルガン加えたり、ちょい奇術的な進行で魅せたりするものの、そのどれもが想定の枠内からブチ抜けてこない。色々やりつつも、結局惹かれるはジャックのヴォーカルとギュンギュンに吼えるギター・リフだけ、というか。

Tr.12"Rich Kid Blues"みたく、普遍的な輝きを感じる楽曲も確かにあれど、全体で見ると巷に溢れる「The ○○○s」の一つ、といった域を超えなかった。個人的にはこのバンドをもって「全ロックファン必聴!!」とはちょっと言えませぬ。

http://www.myspace.com/theraconteurs