THE OAKS/Bravo!

★★★★

WHITE STRIPES(のジャック・ホワイト)がストーナー・ロックを演ったらこんなん出来そう!と思った魅惑の本作。MELVINSの諸作への関わりで有名なToshi Kasaiをプロデュースに迎え、セルフリリースで送り出されたSan Diegoの3ピースによるデビュー盤でございます。全6曲/23分なので、EP扱いになるんだろうか。

冒頭から渦巻くHEAVYなリフにトリッピン。ケツから煽るように捲くり立てられる「これぞストーナーだッ!」と言わんばかりにめくるめく爆音に視界が煙るっ!男くさいっちゃあクサイのだけど、一方で野郎のためだけでないキャッチーさもまた持ってるのだね。朦々たる土煙アンサンブルを時に切り裂くハスキー・ヴォイスは、初めこそその意外な取り合わせに「ウッ」とくるが、慣れてくるとその気色悪さがまたクセになる。大砲を撃ち込まれるよなヘヴィな圧殺感と、時折狂ったように暴発するインプロ・パートが良い具合に絡んでる。ブルースやガレージ・パンクのエッセンスを本能的に吸収したラウドな爆音は、このジャンル本来のキナ臭さをうまく取っ払っており、悪くない意味での器用さを感じさせる。哀愁の篭ったサイケデリアを蔓延らす"Kix 4 Free"、生々しい爆音の突進にて捻じ伏せる"Deerhead"なんてばかなり良い。セルフとは思えん高品質に、アルバムへの期待が高まりますな。

http://www.myspace.com/oaksmusic