THE METERS/S.T

★★★★

ニューオーリンズ・ファンクのThe Metersの69年リリースの1st。これ聴いてると"弾かないことの格好良さ"みたいなものを、強烈に感じます。

まずドラム。ジョセフ"ジガブー"モデリステの歌うようなドラム・ライン。ミドルテンポで常時クルクルと変転していくフレーズが、もんの凄く気持ち良い。そして決して叩き過ぎない。この上なくシンプルなフレーズを刻むギター/ベースも、その切り込むタイミングはまさに絶妙。音の隙間に音を感じさせる、無音の部分が全体に非常な厚みを投げかけるタフなサウンド。鳴らされる音が跳ね、量感溢れる全体がご機嫌なグルーヴとなりウネリまくる。

特別な速さを誇る、あるいは異常な物量を投入して押しまくる、なんてのとはまた全く違う方向から攻めてくるファンクネス。間隙が全体を燃焼させ、進むにつれどんどんジワジワ盛り立てる。どうしたって腰にクル、強烈なグルーヴが全編に渡り渦巻いております。 気持ちよすぎ!

http://www.funkymeters.com/audio.html