イタリア発のエモ/ハードコア・パンクバンドによる04年作。絶叫に次ぐ絶叫、折り重なる激情と有り余る焦燥が光速で打ち鳴らされ瞬く間に砕け散る熱狂的好盤。
メッセージのシリアスさは別として、ほとんど陽性にも聴こえる混声大絶叫が凄まじすぎて笑える。躁状態のデモ隊か、はたまた酒場の乱痴気かといった複数人の大合唱。半ば出鱈目バラバラに錯綜する絶叫がひたすらの熱を放り出し、それがブヮンブヮンとたわみ打ちつけるグルーヴに集約され中枢へと叩きつけられる。その絶頂感がめちゃくちゃ鮮烈なんである。
クリーンパートをカオティックな炸裂と対比させる「王道」を展げつつも、とにかくそのクソ喧しい叫びの合算部分が際立っていて高印象。全力でガナり立てられる声に触れてると、まるで己も一緒にそやつらと肩組み叫んでいるような、連帯にも似た昂ぶりを感じる。蒼く、烈しく、そしてひたすらに儚く、、、近い終末を予感させ、それがその衝動にいっそうの火を注ぐ渾身捨て身の全9曲/21分を堪能あれ。
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