LAMB OF GOD/Wrath

★★★★

09年発の6thアルバムにて神の子羊を初体験。獰猛なリズムが突き立ち、カオテイックなシャウトから野獣的な咆哮までを往還するヴォイスが暴れるそのサマは、それこそ「何処にも隙無し」を具現化する怒涛のウォール・オブ・ヘヴィメタリック。

実はリリース直後に聴いた際には、とりわけ強い印象は覚えなかった本作。どちらかといえばHEAVY WALLの「スキマ」に興奮を見るクセがある自分としては、ある意味コテコテともいえるその音の鳴りっぷりに早くも2曲目ぐらいで「う〜ん」となって見切りをつけてしまってたのでした。今回、半年ほど置いてのリスニングでもその根本的な部分での印象は変わらんのだが、端々で、しかも無数に覚える激烈な昂揚はやっぱ格別だわ〜と感想を変更。イントロでの突沸感、突発的にトップギアに入るトバシっぷりがむちゃくちゃカッコイイ。

"Choke Sermon"や"Condemn The Hive"、"Everything To Nothing"あたりの突沸っぷりなんてばマジでヤヴァく、高速モードのまま中途で突き落とし、その落差をイカして熱狂の瞬間最大風速を吹き荒らす"Contractor"、かと思えばもはや「青い」と言ってもよさそうなドラマティックな轟音センチメンタルと共に去りぬ"In Your Words"などなど、各パート/パートですんばらしい昂ぶりの瞬間が在りますところが素敵に刺激的。LIVEにも行ってみたいがちとコワイ。

http://www.myspace.com/lambofgod