JUNIOR MANCE/With A Lotta Help From My Friends

★★★☆

ジャズ・ピアニスト/Junior Manceの70年作。先のBilly Cobhamから辿り着いたがコレ、すごーく良いではないか!ギターにEric Gale、そしてベースにはChuck Raineyであります。これまでチャックのプレイは他の何枚かで聴いていたものの、今作で初めてその格好良さを実感。とりあえず、リズム・セクション2人の鉄人グルーヴだけでも悶絶級。

アルバムタイトルが指すように、今作はマンスが自ら親しい3人に声をかけて録ったモノだとか。ためかとっても活きが良い。解放的でノリもgood!エリック・ゲイルがオープニングでぶっ放すお下品なノイジー・ギターなぞ、思わず「え、いいの?」って言いたくなるような大胆さ。尋常ならざる音数で押すチャックのベース・ラインに、スパパパパンッと空間を切り取るコブハムの精密ドラムが鬼クール。

そんでもって、その荒ぶる3者を笑顔で平定するかの如き、マンスの熟したプレイがまたスバラシ。弩ファンクにメロウにブルージーにと趣きを変えながら、基本笑顔で弾きまくられるピアノラインは、強烈な押し出しのアンサンブル中に在って、なお一際強く光ってる。粋でジェントル、優雅なまでの華がある。惜しむらくは、早々にフェードアウトして終了してまう楽曲が多いこと。この「もうちょい聴きたい!」と思わせるところも巧さなのかしら。肩肘張らずに没入できる、陽性のファンク・グルーヴがかなり良い感じの1枚。

CD UNIVERSE (試聴)
http://www.juniormance.com/