JOHN SQUIRE/Marshall's House

★★★★

約1年半という比較的短いインターバル(彼にしては、ですが)でリリースされたJohn Squireの2ndソロアルバム。Edward Hopperという戦前の画家の作品に触発されて作ったコンセプトアルバムなんだそう。前作と比べると、突き抜けたとまでは言えないものの、かなりオープンで風通しのよい雰囲気の曲が多く目に付く。酒と煙草で潰れた長渕剛のようなしゃがれた歌声はともかくとして、ハーモニカやキーボードが上手い具合にフューチャーされた楽曲は、自身のルーツミュージックであるアメリカ的な泥臭さが良い感じで滲み出た円熟のUKギターロックって感じでやっぱりカッコよい。ダンサンブルなメロディーと控えめに鳴らされる歪んだギター音が印象的なTr.3"Marshall's House"や、UKギターロッククラシックとも言える終曲、"Gas"はなかなかの名曲。

ただ、Stone Rosesの再現やジョンの超絶ギタープレイを期待して聴くとダメかな。一人のギタリストのソロアルバムとしては、一般に酷評されているほど悪い内容ではないと思うけど。