THE HISS/Panic Movement

★★★☆

Oasisやverveも手がけたオーウェン・モリスがプロデュースについたアトランタの4人組、Hissのデビューアルバム。アメリカのバンドだけど、音のほうからは王道ブリティッシュロックの香りが強く漂ってくる。そこに加わるアメリカバンドらしい土臭さが良い感じ。ドコドコ打ち鳴らされるドラムも含めて、昨今のガレージバンドと比べて演奏は骨太で、そこから生み出される大きなうねりを持ったグルーヴが気持ち良い。ダミ声のボーカルも男っぽいサウンドにマッチしてます。分厚いサウンドだけど疾走感もある全体の音の雰囲気は、OasisよりもStereophonicsに近いかな。普通に好きな音だけど、特に真新しさはないし名曲になりうるだけのメロディーを備えた曲もなかったので、とりあえずは今後に期待といったところでしょうか。個人的には泥臭い感じを前面に出した"Listen To Me"や"Hard To Lose"のような、大きさを感じさせるゆったりとした曲の路線でいってもらいたい。余談ですが、グロテスクな目玉の親父を連想させるヘンテコなジャケットセンスはいただけません。



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