HARVEY MILK/Life...The Best Game In Town

★★★★

90s初から活動するUSジョージアのオルタナティヴ/ヘヴィロックバンドによる新作。98年に活動停止、その後再評価が進み05年に再結成。本作が復帰後第2作目にあたり、正式メンバーにジョー・プレストン(ex.Melvins,High On Fire)が加入している。

とまぁエラそうに書いたが、ワタクシ今作で初めて音源に触れたニワカ野郎。空間が軋むような重低音の饗宴にいとも容易く魅了されたクチ。打ち立てられる音像は"HUGE"の一言、これに尽きる。圧倒的に太く、分厚いリフ/リズムがキョーレツな残響を引き摺り捻転。冒頭の賛美歌めいたクリアな紡ぎから、騙し討ちの如く轟音が噴出する"Death Goes To The Winner"。巨象が足踏みするような巨大なドラムの震動から、引き攣り歪んだギター・リフが爆発する"Decades"は、その瞬間にもう鳥肌。重さで殺すスロー〜ミドルテンポの超級アンサンブルの合間にて、バタつくアンサンブルが野生をブチ上げる"After All I've Done For You〜""Barnburner"といったハード・コア寄りの激しいナンバーを展開。打ち揺らし、掴み掛かり揺さぶりをかける重圧は暴力衝動を存分に歓喜させる。

ゴミ溜めから這い上がってきたような汚いナリながら、その実凄まじい馬力で圧倒するモンスター車のようなサウンドが素敵。Melvins、嫌いじゃないけどいまひとつパッとせんのだよねーって人ほどハマりそうな、明確な昂ぶりを興す良盤。

http://www.myspace.com/harveymilk