GRANT GREEN/Live At The Lighthouse

★★★★

60年代を代表する黒人ジャズ・ギタリスト、Grant Green。本作は1972年4月21日に、カリフォルニアのLighthouseで行われたパフォーマンスを収めたライブ盤。

メンバーは
Grant Green(g)
Claude Bartee(ss、ts)
Gary Coleman(vib)
Shelton Laster(org)
Wilton Felder(b)
Greg Williams(ds)
Bobbye Porter Hall(per)
の7人。

ノリノリ(ヨレヨレ?)な冒頭の面子紹介からして、何やらオモロなことが行われそうな雰囲気満点。さながら祭めいたテンションがパッキングされた今作は、奮起する音が眼に見えるにようなアッパーな一枚。多くにおいて弾きっ放し!吹きっ放し!叩きっ放し!ってな感じで開放的に展開する前方ブラスト系(なんじゃそりゃ)のカラミは、ある意味グデグデながら強烈。

一発目の"Windjammer"は12分超。同じフレーズを高速かつ執拗に反復するグリーンのギターは、「針飛びフレーズ」とも言われる必殺技だとか。ヌケの良い明るいトーンのギターが強烈に煽り立て、半ばぶっ飛ぶようにして音が加速。同じく12分超の"Jan Jan"も同様で、終わるに終われない(笑)情景がありありと見えるよう。時折吹き鳴らされるサンバホイッスルが煽り立て、客(?)の奇妙な掛け声までもが更に全体をヒートアップさせてる。

総じて高いテンションが漲ってますが、中でも上の2曲はちょい異常。半壊状態で飛んでくる音音音の連続は、洗練をかなぐり捨てた荒い格好良さがある。サックスは若干間がヌケて聴こえるんだけど、それも場の雰囲気からしたらOKなのかも。ライブ盤を聴く醍醐味が味わえるような、ええ作品だと思います。

http://www.myspace.com/grantgreen