EVERCLEAR/Songs From An American Movie Vol.2

★★★★

USの3ピースモダンロックバンド、Eveclearの何枚目になるか分からないアルバム(笑)。結構な枚数をリリースしてるバンドなので、この手のジャンルでは重鎮のレベルに入るのでは。過去には大ヒットしたアルバムもあり、本国ではかなりの人気らしいですが、逆に本国以外での人気は今ひとつといった感じですかね。アルバムタイトルから分かるように、2部作編成のアルバムのpart2です。前作はメロディー重視のおとなしめの曲が多かったのに対して、今作では彼らのハードな面が前面に出た、アグレッシブな曲が満載。

以下はモダンロックバンドのCDを数枚しか持ってない私の勝手な意見なんですが、この手のジャンルって新しいことをするのが難しいと思うし、またする必要もないと思うんですね。それである程度売れるバンドっていうのはみんなキャッチーなメロディー作る能力があって、ハッキリ言ってほとんどどのバンドも大差ないと思うんですよ。それじゃ他と差異を設ける部分って何かと考えたら、やっぱりボーカルの声だと思うんですよね。そういった意味で、Everclearのアルバムを飽きずに聴きつづけてるのもたぶんArtの声による所が大きいんだと思います。長くバンドやってるだけあって、良い感じに渋く枯れたArtの声は、曲に良い感じの深みを与えてます。脳天気ポップサウンドに一抹の翳りを加えてるというか。あと、彼らの特徴としてよく言われるように、ハードロックの要素が感じられる骨太のギターリフを中心とした、分厚いサウンドが生み出すグルーヴ感もすごく気持良いですね。たぶん他にも良いバンドはいっぱいいるんだろうけど、自分の中ではこの手のジャンルではEverclearだけでおなか一杯になるんで、他に触手は伸びないです。

Slow Motion Daydream

★★★★

相変わらず良い曲作ってます。スタンスを変える気などさらさら無いような、あくまでも自分たちのサウンドを貫いてるところが良いですね(笑)。全体的に前作よりもゆったりした感じで、必殺のメロディーを持った1曲ってのはない変わりに、駄曲も無いしアルバムの流れがすごく滑らかで、作品としての出来がすごく良いですね。で、あいも変わらず「I just wanna be〜」「I don't wanna be〜」って歌詞が多い(笑)。嫌いな人はこれを槍玉に挙げて「一緒のような曲が多すぎる!」って言ってますが、確かにデジャブのように以前聴いた覚えのある曲が出てきたりしますね。Tr.3なんて前作のTr.4をちょこっと変えただけみたいだし(笑)。個人的には上に上げた言い回しや「yeah!!!」って連発するArtの歌い回しがすごく好きなので問題ないんですが。っていうかこの人達、なかば確信犯的に同じような曲調のもの作ってるような。そしてそんな世界にどっぷりと嵌ってしまった自分がいます・・・。



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