2001年リリース、Tom WhiteとAlex Whiteの兄弟2人を核とするThe Electric Soft
Paradeの1st。メロディーはどの曲もすごくキャッチｰで聴きやすいのに加えて、ドラムマシーンやシンセ、サンプリングを効果的に使い、ギターの音色一つとっても実に様々な表情を持たせていて、非常に実験精神というか遊び心が溢れたアルバムになっています。それでいながら決して小さくまとまることはせず、ダイナミックなギターロックを展開しているところにも大器の予感がします。
どの曲も非常に完成度が高いですが、個人的に大好きなのがデビュー曲でもあるTr.6"Silent
To The Dark"。サンプリングを多用し、静と動の対比を明確にしながら9分間にわたって展開していくこの珠玉のポップナンバーは彼らの持ち味が最大限に発揮された素晴らしい曲です。これと同じようなアプローチを取り、反復するフレーズが不思議な高揚感を生み出しているTr.11､"Biting
The Soles Of My Feet"も名曲。
それにしてもこのアルバムを作った時点ではこの兄弟はまだ10代だったと思うんですが、作品中に漂う一種の老成した落ち着きはなんなんでしょうか（笑）